Outlook(Exchange Online)で返信や転送を行った際に、メッセージの件名や送信者、受信者の表示名が[恐][6][飴]などの文字に文字化けする現象がありました。
頻度は高くないレアケースだったのですが、ここ最近増えてきた感じがしてきたので対策してみました。
[Office365] Outlookのメールが[恐][6][飴]などに文字化けする場合の対策
Powershellのコマンドにて、[PreferredInternetCodePageForShiftJis] パラメータ値を固定化することで改善する可能性があります。
注意ポイント
ただし、すでに文字化けしたメールアイテムについては修正できません、あしからず・・
Powershellコマンドレット実行手順
Office365 テナントに接続する
1.[Windows PowerShell] を右クリックし [管理者として実行] をクリックします。
2.資格情報の入力画面が表示されるので、Office365の管理者権限のあるアカウントとパスワードを入力します。
3.次のコマンドを実行(表示上は改行されていますが、1行のコマンドです)
$Session = New-PSSession -ConfigurationName Microsoft.Exchange -ConnectionUri https://outlook.office365.com/powershell-liveid/ -Credential $LiveCred -Authentication Basic -AllowRedirection
4.次のコマンドを実行
Import-PSSession $Session -AllowClobber
※もしエラー(赤文字)が表示される場合は、下記コマンドレットを実行してスクリプトの実行を解除してください。
Set-ExecutionPolicy RemoteSigned
5.実行環境がWindows7、Windows Server 2008の場合は下記のコマンドレットを実行します。
Connect-MsolService -Credential $LiveCred
コードページのデフォルトを設定する
1.内部へ送信するメールのコードページに50220を指定するコマンドを実行
Set-OrganizationConfig -PreferredInternetCodePageForShiftJis:50220
2. 外部へ送信するメールのコード ページに 50220 を指定するコマンドを実行
Get-RemoteDomain | Set-RemoteDomain -PreferredInternetCodePageForShiftJis:50220
実行結果を確認するためのコマンド
1.内部へ送信するメールのコードページの設定状況を確認するコマンドを実行
Get-OrganizationConfig |select PreferredInternetCodePageForShiftJis
[実行結果]
PreferredInternetCodePageForShiftJis
------------------------------------
50220
2.外部へ送信するメールのコードページを確認するコマンドを実行
Get-RemoteDomain |select Name , PreferredInternetCodePageForShiftJis
[実行結果]
Name PreferredInternetCodePageForShiftJis
---- ------------------------------------
Default Iso2022Jp
規定値に戻したい場合は?
コードページのデフォルトを初期化したい場合、下記のコマンドレットを実行します。
1.内部へ送信するメールのコードページを初期化するコマンドを実行
Set-OrganizationConfig -PreferredInternetCodePageForShiftJis:0
2.外部へ送信するメールのコードページを初期化する。
Get-RemoteDomain | Set-RemoteDomain -PreferredInternetCodePageForShiftJis:0
文字化けが改善されない場合に確認するポイント
デフォルトのコードページをテナント側で設定しても改善されない場合、以下の一般的な文字化けの予防策をご参考にして対策ください。
- 半角カナ、旧漢字や環境依存文字を使用しない。
- 添付ファイル名にも半角カナ、旧漢字や環境依存文字を使用しない。
- 本文の形式を現行のものから変更してみる。 [ テキスト形式 ⇔ HTML形式]
- 文字のエンコード形式を現行のものから、UTF-8や日本語シフトJISなどに変更する。