ボリュームライセンスでPowerPoint/Accessといった製品を単品購入する機会が多いのですが、従来のMSI版での提供が、Office2019バージョンからされません!(ちなみに、インストール対象OSもWindows10以外はNG)
代わりに、Office展開ツールを使用してダウンロードとインストールを行わなければならないのですが、
これ、少々面倒くさいです。
試しにPowerPoint2019をボリュームライセンスで追加したときの手順をご紹介したいと思います。
(プリインストール版のOffice Personalが入っているPCにボリュームライセンスのPower Pointを後からインストールしました。)
ボリュームライセンスで購入したPowerPoint2019(or Access2019)をインストールする方法
はじめに、VLSC(ボリュームライセンスセンター)から、Office展開ツールのダウンロードと、プロダクトキー(MAK)を調べておきます。
Office展開ツールについては、下記のリンクからでもダウンロード可能です。
https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=49117
ダウンロードしたOffice展開ツール(Office_Deployment_tools~)を保存します。(C:\tempに保存しました)
実行すると次の画面が表示されます。
「Click here to ~」にチェックを入れ、「Continue」をクリック
ダウンロードしたOffice展開ツールと同じフォルダを選択して、「OK」をクリック
この後、再起動をしてください(重要)
再起動を行わないと、エラーコード:30029-1011で高確率で表示されます。
フォルダを確認すると、setup.exeとxmlが保存されています。
空の構成ファイル「Configuration.xml」を「setup.exe」と同じ場所に作成します。
(すでにあるconfiguration~ファイルをコピーして作成しても大丈夫です。)
Configuration.xmlの中身を下記のように書き換えます。
「Product ID」に製品名を入れます。Powerpointの場合は「PowerPoint2019Volume」
※Accessの場合、Access2019Volumeとします。
「PIDKEY」にはプロダクトキー(MAK)の値をハイフン付きで入力します。
それと注意したいのが「OfficeClientEdition」です。
「32」bit 、または「64」bitを入力しますが、基本的に既にインストールされているOfficeと異なるものエディションはNGです。
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<Configuration> <Add OfficeClientEdition="32" Channel="PerpetualVL2019" ForceUpgrade="TRUE"> <Product ID="PowerPoint2019Volume" PIDKEY="XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX"> <Language ID="ja-jp" /> </Product> </Add> <Property Name="SharedComputerLicensing" Value="0" /> <Property Name="PinIconsToTaskbar" Value="TRUE" /> <Property Name="SCLCacheOverride" Value="0" /> <Property Name="AUTOACTIVATE" Value="TRUE" /> <Property Name="FORCEAPPSHUTDOWN" Value="FALSE" /> <Updates Enabled="TRUE" /> </Configuration> |
続いて、コマンドプロンプトを起動します。(Windowsキーを押しながらRを押し、「cmd」と入力することで起動)
「C:\temp」にsetup.exeが保存されている場合は、下記のように入力し、実行します。
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cd C:\temp |
下記コマンドでインストーラをダウンロードします。(環境によりますが、5~15分程度かかります。)
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setup.exe /download Configuration.xml |
ダウンロードが完了すると「office」というフォルダができて、その中にインストーラーが保管されます。
最後に下記コマンドを実行するとインストールが始まります。
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setup.exe /configure Configuration.xml |
おわりに
以上の操作でoffice2019のボリュームライセンス版のインストールは完了します。
MSI版に比べて色々と面倒な手順が増えた印象です。
そのかわり、Office2013、2016のようなクイックインストーラとMSIが同居できないという最悪な相性問題、これが解消されたことが一番大きいです。