青色申告

個人事業主が新車を購入した時の会計処理の具体例

ぱくたそ

昨年、ジジイ(個人事業主)が事業用の車を下取りに出して新車を購入しました。

購入したのはホンダFITハイブリット(FF)。事業用として利用するそうです。

そういうわけで、仕訳を任せられたのですが。

やってみたらこれが意外に小難しかったため、備忘録として書き留めておきたいと思います。

※会計処理は税込方式で行っている前提

個人事業主が下取りして車両を購入した時の仕訳サンプル

支払総額は現金で2,200,000ピッタリ!購入価格の2,255,197から下取価格55,197を引いた金額です。

購入時の仕訳と下取り(売却)時の仕訳を別々に考えてみたいと思います。

購入時の仕訳

購入明細

現金販売価格(税込) 車両店頭引渡価格  2,075,577
付属品計 166,577
税金・保険料 自動車税 20,100
自賠責保険料 40,040
販売諸費用(税込) 車庫証明代行費用 14,040
検査登録届出代行費用 17,928
納車費用 7,560
リサイクル資金管理料金 380
希望ナンバー 5,400
預り法定費用 車庫証明 2,700
検査・登録・届出 5,840
下取車諸手続 700
リサイクル預託金額合計 10,460
点検パック 点検パック 41,472
マモル 13,000
総 額 2,255,197

「マモル」とはHONDAの保証延長サービスのようです。
http://www.honda.co.jp/mamoru/

購入時の明細に勘定科目に置き換えてみると

購入した年度(1年目)になるべく多くの経費として落としたい、そのため下表のとおり分類しました。

もし面倒くさければ、リサイクル預託金以外の項目を全て車両運搬具としてまとめるのもOK。

点検パックなどをどうするかで悩みましたが、「前払金」ではなく「車両運搬具」としました。
相殺処理をうっかり忘れるのが嫌なので・・

明細項目 科目
車両店頭引渡価格 車両運搬具
付属品計 車両運搬具
自動車税 租税公課
自賠責保険料 損害保険料
車庫証明代行費用 支払手数料
検査登録届出代行費用 支払手数料
納車費用 支払手数料
希望ナンバー 支払手数料
車庫証明 租税公課
検査・登録・届出 租税公課
下取車諸手続 租税公課
リサイクル預託金額合計 預託金
点検パック 車両運搬具
マモル 車両運搬具

購入時の仕訳結果

振替伝票に仕訳を入力します。

借方 金額 貸方 金額 摘要
車両運搬具 2,130,049 現金 2,255,197 Fit車両価格/現金
支払手数料 45,308 販売諸費用
租税公課 29,340 預り法定費用
損害保険料 40,040 自賠責保険料
預託金 10,460 リサイクル預託金合計
借方合計 2,255,197 貸方合計 2,255,197

下取り(売却)時の仕訳

下取(売却)明細

僕だったら他で査定してもらいますが、今回、ジジイはディーラーで下取りに出しました。

その明細がこちらです。

下取車 47,217
預託相当 7,980
下取合計 55,197

リサイクル預託金が計上されていないことに気づく・・

帳簿の残高を調べてみると、あるはずの預託金残高がない!
今回売却した車両を購入した際に、預託金を計上していなかったと思われます。
当時は僕が会計していたわけじゃないので・・・

悩んだ結果、下記のように雑収入で預託金を再計上することにしました。

借方 金額 貸方 金額 摘要
預託金 7,980 雑収入 7,980 リサイクル預託金再計上

下取り(売却)の仕訳結果

下取り車の期首帳簿価額は14,071

期首から売却日までの減価償却費は7,801

振替伝票に入力します。

個人事業主が車両を売却した場合は譲渡所得として計算しますので、事業主借(貸)になります。

今回は、期首帳簿価額を売却価額が上回っている=売却益でているので、事業主になります。

逆に、期首帳簿価額が売却価額を上回っている=売却損がでているので、事業主になります。

譲渡所得には特別控除50万円が適用されるので、譲渡利益は0円になります。

借方 金額 貸方 金額 摘要
現金 55,197 車両運搬具 14,071 車両売却金/車両期首帳簿価額
減価償却費 7,801 預託金 7,980 当期減価償却費/リサイクル預託金
事業主借 40,947 車両売却益
借方合計 62,998 貸方合計 62,998

まとめ

リサイクル料金を預託金として計上する、これが間違えやすいポイント!

また、なるべく初年度に多く経費を計上したいなら、

  • 支払手数料
  • 租税公課
  • 保険料

これらをしっかり分けて計上した方が良いかも。

青色申告の会計を自分でするならクラウド型がいい!

万が一のバックアップも万全、そして最新の税制改正にも対応!

車の下取り査定をするならココ!

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

だっち

30代 二人の子持ち。 婿はなにかと肩身が狭いので、寺泊で釣りができることが何よりの癒しです。シーバス、アジング、メバリング、ショアジギング、たまにぶっこみ釣りやサビキ釣りも。冬にはスノボを楽しみます。